目ぢからの技
日テレの連続ドラマ「二月の勝者-絶対合格の教室-」の黒木先生役の柳楽優弥さんは、菊千代役の三船敏郎と同じぐらい、他の人では務まらない名キャスティングです。原作者の高瀬志保さんが決定の一報を聞いて狂喜したのもわかります。
柳楽さんはその目ぢからで射止めた子役がスタートですが、以来、それが活きませんでした。しかし「二月の勝者」では生きいきと存分に輝いています。文字通り、目が離せませんでした。
心が路頭に迷ったときは
冷徹な黒木先生も過去の挫折がありました。誰しも未熟ゆえに挫折があります。一つの思い込みが破れ、心が路頭に迷う。次の思い込みが欲しくなる。そこに他人が入り込む危険があります。挫折を他人の責任にしたくなるのです。
黒木先生は、自分自身を深堀りしていきます。そして飽くまで自分の中から次の思い込みをつかもうと自分への戦いを始めたのです。
立ち直ったものが強い
柳楽優弥さん、病気で沈んでいた時期もあったようですが、「二月の勝者」の黒木先生のあの目に、その苦境からの復活で得たものの雫を感じます。柳楽さんにも黒木先生にも、大失敗から立ち直った者の持つしなやかな強さを感じます。
バカになる勇気
「ああ、自分はこれが好きなんだな」というものに気が付くことです。しかしこれが実は難しい。
世の中の流行。親しい人が好きなもの。これを自分も好きなことだと思ってしまっていることがあります。
子どものようにバカになって自分を覗いてみましょう。バカができないのは他人の目がゆるさないからですが、勇気を出して目を閉じてバカになってみることです。そうすると自分の本当の欲求が見えてきます。
自分の中にはいつも他者が住んでいて、自分が見た世界のようで実は他人の考えで見た世界が混ざっています。
戦って負ける原因はこれです。現実をきちんととらえきれていないのです。
戦って負け、戦って負ける。しぶとくこれを繰り返しているうちに、だんだんと自分の中から他人を追い出すことができます。負けること、失敗することは次のステージが近づいたということです。今のステージを自分の足だけで立とうとするときの痛みなのです。自分の足だけで立った時、次のステージへの視界が開けるでしょう。
自分の神様を持つ
人が戦うのは何かを守るため。お金、家族、名誉など。それらを守れた時のみ、自分に帰ることができます。これつまり、他者からの自由です。人は他者からの自由を求めて戦うのです。
戦うものだけが自分が唯一服従する自分の神様を持てる。
自分の神様を持つとは、自分自身になるということです。
コメント