思想・哲学 酒を憎んで人を憎まず。町田康「しらふで生きる 大酒飲みの決断」 作家・町田康さんは30年大酒飲みを続けてきました。 その彼が数年前、ふっと酒を絶って思うことを書いたのがこの本。 脳はアルコールの何を欲するのかということから、「さびしく閉じた」人間の悲哀を語ります。 つまり、何を持っているか知らんが「自... 2023.09.04 思想・哲学
思想・哲学 世界に違和感を感じる人が、世界をカッコよく承認する方法。 「君と世界の戦いでは、世界に支援せよ」加藤典洋 1988年 筑摩書房 加藤典洋は「敗戦後論」で有名になった文芸評論家です。 「君と世界の戦いでは世界に支援せよ」はカフカの詩集のなかの言葉。 この本は村上春樹や安部公房、フローベールを採り上げ... 2023.05.14 思想・哲学
思想・哲学 「紺ブレ」に学ぶ日本再生。大人ぶらずに子どもになりきれば、思いもよらない世界が広がる。 アメカジ界隈にも紺ブレが席巻中だ。 30年前、アイビー野郎御用達のキレイめエレガント範疇のブレザーに、正反対のカジュアル3K職場代表のジーンズを組み合わせたヤツが出た時は、さすがにみな横目でそいつとまわりの反応をかわるがわる見回していただ... 2023.04.22 思想・哲学
思想・哲学 エロティシズムをセクシュアリズムから切り分けた男。 「エロティシズム」 澁澤龍彦 (中公文庫)弱さの打破 エロティシズム3部作の代表の一冊。 「エロ」と「エロティシズム」はまったく異なるんだと、解説の巖谷國士さんが強調されています。性産業としてのエロは、エロティシズムではなくてセクシュアリテ... 2023.04.02 思想・哲学
思想・哲学 相手への執着をぎりぎりのところで手放す、成就させない恋。90年もの超ロングセラー、元祖恋愛本が語る大人の色恋。 『「いき」の構造』 九鬼周造 1935年(昭和5年) 「いき」というのは、純粋の「粋」。「粋なはからい」「粋なことやるね」の「いき」。京都では「すい」、英語で言えば cool。 イケメンというのは粋な男。本来は顔だけじゃないわけで、となる... 2023.03.25 思想・哲学